【テンプレ付き】テレアポのトークスクリプトを徹底解説!架電先・サービス別にご紹介

営業活動において、トークスクリプトは欠かせないアイテムです。しかし、ただ伝えたい内容を羅列しただけでは、効果的なスクリプトにはなりません。

そこで本記事では、法人向けや個人向けなど、ターゲットに応じたスクリプトの作り方のコツを解説。業界ごとに異なるポイントや、スクリプト作成時の注意点もご紹介します。

これらを押さえることで、アポイントの取得率や成約率を格段にアップさせる効果的なスクリプトを作り上げましょう。

テレアポのトークスクリプトとは

テレアポのトークスクリプトとは、アポイント獲得を目的とした台本です。顧客との会話の流れや伝えるべき重要なポイントを整理し、文書化したものです。

これがないと、うまくいった場合にその要因が分からず、逆にアポイントが取れなかった時には何が原因かを把握できません。

適切なスクリプトを用意しておけば、顧客に一貫したメッセージを伝えられ、営業の効率も大幅に向上します。

架電先別|テレアポトークスクリプトの例文

テレアポのスクリプトは、同じ商品を扱う場合でも、法人と個人のどちらを対象とするかで、注意すべきポイントが異なります。

ターゲットに応じてスクリプトを工夫することで、より効果的にアポイントを取得できる可能性が高まります。

  • 法人の場合(btob)のテレアポトークスクリプト
  • 個人宅の場合のテレアポトークスクリプト

ここでは不動産関係の会社を例に、テレアポ営業の導入部分のスクリプトをご紹介します。

法人の場合(btob)のテレアポトークスクリプト

法人のスクリプトでは、業務効率化やコスト削減などの具体的なメリットを強調し、相手の課題解決に役立つ提案をスムーズに伝えることが重要です。

営業 「お世話になっております。○○株式会社の△△と申します。従業員さんの賃貸物件などの責任者の方いらっしゃいますか?」

受付 「どういったご用件ですか?」

営業 「弊社、従業員さんの引越しの時に利用いただける福利厚生の件でご連絡させていただきました。福利厚生か住宅手当などの担当の方いらっしゃいますか?」

個人宅の場合のテレアポトークスクリプト

個人向けでは、親しみやすさや安心感を与えることがポイントです。

営業 「お世話になっております。○○株式会社の△△と申しますが、△△様のお電話番号で間違いございませんでしょうか?」

お客様 「間違いないですが、どういったご用件ですか?」

営業 「ありがとうございます! 先ほどは弊社ホームページに掲載している賃貸物件についてお問い合わせいただきありがとうございます。 お問い合わせいただいた件で少しお伝えしたいことがあるのですが、今お時間宜しかったでしょうか?」

サービス別|テレアポトークスクリプトの例文

提供するサービスの特性に応じて、テレアポのスクリプトは大きく異なり、アプローチ方法や伝えるべき内容も変わります。

各サービスに特化したテレアポトークスクリプトの具体例を紹介します。

  • 人材派遣・人材紹介のテレアポトークスクリプト
  • 求人広告のテレアポトークスクリプト
  • 業務システムのテレアポトークスクリプト
  • 不動産のテレアポトークスクリプト
  • 保険のテレアポトークスクリプト

人材派遣・人材紹介のテレアポトークスクリプト

人材派遣・人材紹介業界は、営業連絡が来ることが多いため、短時間で的確に情報を伝え、興味を持ってもらうことが、アポイント獲得の鍵となります。

押さえるべきポイント

  • 人材派遣:企業のニーズに合う人材と派遣できる人数
  • 人材紹介:紹介することができる人材の特徴や業界
営業 「お世話になっております。〇〇株式会社の△△と申します。弊社テレアポやインバウンド営業に特化した人材派遣を行なっており、社内で研修なども行うことで即戦力になる人材の派遣を行なっているのですが、今人材の採用などは行なわれていらっしゃいますか?」

お客様 「そうですね。採用しています。」

営業 「ありがとうございます!ホームページなども拝見しましたが、営業職の募集をされているようですが、今はどのくらいの人数の募集を予定されていますか?」

求人広告のテレアポトークスクリプト

求人広告の営業は差別化が難しいため、顧客にとって有益な情報を早い段階で伝え、他社との差別化を図ることが重要です。

  • 求人広告営業:キャンペーンや長期掲載割引を活用して採用コストの削減を提案し、顧客の利益に直結する提案
  • 業種特化型求人広告:ターゲット層への強力な訴求効果をアピール
営業 「お世話になっております。〇〇株式会社の△△と申します。弊社介護業界に特化した求人広告サイトを運営しております。効果的な求人広告をご提案したく、お電話いたしました。今はどのような求人広告を利用されていますか?」

お客様 「今は大手媒体がメインですね」

営業 「そうなんですね!ありがとうございます。ちなみに弊社のように業界特化型の媒体を利用されないご理由ってあるんですか?」

業務システムのテレアポトークスクリプト

業務システムの営業では、具体的な課題を解決できるシステムの導入メリットを強調することで、企業にとっての投資価値を明確に伝え、導入意欲を高めるアプローチが成功の鍵となります。

  • 業務システム営業:時間短縮とコスト削減が実現できることを提案
営業 「お世話になっております。〇〇株式会社の△△と申します。弊社、業務効率改善のための業務管理ツールのご提案でご連絡させていただきました。顧客との対応で管理漏れとか、連絡漏れなどが発生したりなどお困りごとございませんか?」

お客様 「そうですね。連絡漏れとかはありますね」

営業 「そうなんですね!連絡漏れとかって気をつけてても起こっちゃいますよね…。御社と同じお悩みお持ちのお客様結構いらっしゃいまして、今日は連絡漏れや業務で起こりやすいミスを改善するためのツールのご紹介でご連絡させていただきました。連絡漏れ以外にお困りごとなどございますか?」

不動産のテレアポトークスクリプト

不動産の営業は、法人(toB)と個人(toC)で強調すべきポイントが異なります。

ターゲットや商材の内容に応じた提案をすることで、成約率を高めることができます。

toB向け商材

  • 投資用不動産営業:企業として物件を所有する投資価値やメリットを強調
  • オフィス移転などの賃貸営業:エリアや引越し時のキャンペーンをアピール
  • 従業員向けの賃貸営業:福利厚生としての利用が会社の満足度向上につながる点を強調

toC向け商材

  • 投資用不動産営業:物件を持つことによる資産形成のメリット強調
  • 物件購入営業:資料請求の内容に基づいて、物件の特徴や購入メリットを詳しく説明
営業 「お世話になっております。〇〇株式会社の△△と申します。 御社の近くの物件に空きが出ることになりまして、その他の物件も併せてご紹介をさせていただきたいのですが、オフィスのご移転の予定などございますでしょうか?」

お客様 「今のところはないですね」

営業 「そうなんですね。ありがとうございます。東京都内ならどこでも対応させていただいているのですが、次のご移転や新しいオフィスの開設などのお話はでていらっしゃいますか?」

保険のテレアポトークスクリプト

保険の営業は、個人向けに行なわれることが多いため、親しみやすさや安心感を与えることが重要です。

  • 法人向け保険営業:福利厚生としての利用が会社の満足度向上につながる点を強調
  • 個人向け保険営業:顧客の不安やリスクに寄り添った提案
営業 「お世話になります。○○保険の△△です。 先日は〇〇の入院保険についてお問い合わせいただきありがとうございます。 お問い合わせいただいた際にご入力いただいた内容で、より●●様に合った保険のご説明もさせていただきたいのですが、お時間よろしいでしょうか」
お客様 「はい。大丈夫ですよ。」

営業 「ありがとうございます。入院保険のお問い合わせでしたが、その他に必要な補償などはございますか?」

お客様 「入院した時の生活の保障やがんの補償は欲しいですね。」

営業 「ありがとうございます。入院以外の補償とがん保険ですね。それを含めたご提案をさせていだたきますので、後日お時間いただけますでしょうか?」

テレアポトークスクリプトの作る前の準備|2ステップ

効果的なテレアポトークスクリプトを作成するには、事前の準備が欠かせません。

ターゲットや状況に応じたセグメント別の分岐設定を行い、柔軟に対応できるスクリプトを作り上げましょう。

  1. ゴール設定
  2. セグメント別の分岐設定

1.ゴール設定

まず、最終的なゴールを明確に設定しましょう。

単なるご挨拶程度のアポイント取得なのか、Zoom商談や訪問商談を目指すのか、あるいは資料送付だけで良いのかによって、スクリプトの内容も大きく変わります。

達成したい目標を明確にすることで、スクリプト全体の方向性が定まり、効果的なテレアポが可能になります。

💡
ゴール例
挨拶程度のアポイント取得
「〜〇〇のご紹介をさせていただきたいので、ご挨拶にお伺いさせていただきたいのですが、来週の月曜日か火曜日にお伺いさせていただいてもよろしいでしょうか?」

商談のためのアポイント取得
「〜〇〇について詳しくご説明させていただきたいので、来週の月曜日か火曜日にお時間30分ほどいただけますでしょうか?」

資料送付のためのアドレス取得
「〇〇の資料をお送りしたいのですが、メールアドレスをお伺いできますでしょうか?」

キーマンとの接続
「詳しくご説明させていただく際は、決裁権をお持ちの方もご同席いただくことはできそうですか?」

再度架電の取り付け
「〜ご不在とのことですが、平日でしたら、午前中の方がご在席ですかね?」

2.セグメント別の分岐設定

事前にどの程度スクリプトを分岐させるかを決めておくことが重要です。これにより、ターゲットに合わせた効果的なアプローチが可能となります。

商材やサービス、そして架電先によって、スクリプトが響くポイントは異なります。 特に、商材の強みが多岐にわたる場合は、架電先の企業やペルソナに応じてスクリプトを使い分けることで、アポ率が大幅に向上します。

テレアポトークスクリプトの作り方|7ステップ

効果的なテレアポを行うためには、緻密に作り上げたトークスクリプトが必要です。

ここでは受付突破からクロージングまで、段階ごとにスクリプトを作成する7つのステップを解説します。

  1. 受付突破トークの作成
  2. 導入トークの作成
  3. 質問の作成
  4. 本題(フック)の作成
  5. クロージングの作成
  6. 日程調整スクリプトの作成
  7. ヒアリング項目の作成

1.受付突破トークの作成

担当者につながるためには、受付対応者向けのトークをできるだけ簡潔に用意することが重要です。

受付の方に架電の目的を詳しく伝えすぎると、営業担当者へ繋がらなくなる可能性があります。そのため、あくまで簡潔に、かつ自社のサービス担当者へつなげてもらえるような内容を考えましょう。

2.導入トークの作成

自己紹介と電話の目的を簡潔に伝え、本題に入る前に相手の関心を引くための導入トークを用意します。

お世話になります。〇〇株式会社の△△と申します。弊社中途採用を中心に採用のお手伝いをしているのですが、御社では現在人材の採用は行なわれていらっしゃいますか?

3.質問の作成

本題に入る前に、まずは軽い質問をして相手の警戒心を解きましょう。その過程で会話を弾ませつつ、相手に刺さるサービスを探ります。

また、顧客のニーズや課題を引き出すための質問を事前に用意しておくことで、自然な流れで本題へと進めることができます。これにより、相手の興味を引き、スムーズなアポイント取得が可能になります。

・スキマバイトって知ってますか?
・××にお困りの企業様多かったんですけど、御社もそういうご状況ありましたか?
・〇〇というサービスってご利用いただいたことはありますか?

4.本題(フック)の作成

自社のサービスや製品を紹介する際は、事前の質問で得た情報を踏まえて本題に入りましょう。

相手が興味を持つようなフックとなる提案を作成し、自社サービスの強みや顧客にとっての具体的なメリットを伝えるトークを構築します。

この時、定型文のように自社サービスを説明しすぎると営業感が出すぎてしまうので注意しましょう。

・ありがとうございます。今人気で利用いただいている方が多くなっているのですが、御社のお伺いした状況ですと、こちらのプランの方がより御社の現状解決にマッチすると思うのですが…

5.クロージングの作成

クロージングは、相手に判断を促すために重要なタイミングです。

理想的には、話し始めて1~2分程度でクロージングに入るタイミングがベストです。

商談や次回の接触を取り付けるため、明確なクロージングトークを用意しましょう。これにより、スムーズに次のステップへと進め、アポイントの成功率を高めることができます。

・他社様だと○○な状況でも使えるとお聞きしますが、御社ではいかがですか?
・利用してみないと良し悪しのご判断ができないこともありますし、一度使ってみてください!

クロージングにはいろいろなテクニックがあります。

下記の記事でもご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。

6.日程調整スクリプトの作成

日程調整はスマートに聞かないとここで断られてしまうケースも多いので、相手に日程を促すのではなく、こちらから日程を提示して日程調整をスムーズに行うスクリプトを作成しましょう。

・〜詳しいご説明をさせていただきたいので、来週の月曜日か火曜日はご都合いかがでしょうか?
・直接お伺いしてご説明させていただきたいのですが、○月○日の15時ごろはご都合いかがでしょうか?

7.ヒアリング項目の作成

日程が決まったら、商談をスムーズに進めるために、事前に商談担当者に必要な質問を確認しておきましょう。

ただし、質問が多すぎると尋問のように感じられるため、会話形式で自然に繋げることが大切です。次の商談に必要なポイントだけを絞って確認し、相手に負担をかけないよう心がけましょう。

・当日御社にとってより良いお話ができるように用意させていただきたいので、いくつかお伺いできますか?

テレアポのトークスクリプトで絶対NGなポイント

営業をしているとどうしてもうまくいかないことがあります。

スクリプトの内容は改善しているのになぜとなった時、次のことを行っていないかチェックしてみましょう

  • すでにやり取りがあるふりをする
  • 説明が多すぎる
  • クロージングが相手任せ

すでにやり取りがあるふりをする

すでにやり取りがあるような振る舞いで電話をかけると、担当者につながる可能性は高まりますが、担当者がやりとりした覚えがない場合、不信感を招き、その後のアポイントや商談が難しくなります。

一度断られても、時間が経てば状況が変わり、再アプローチが成功することもあります。その場しのぎの手法は長期的な関係構築に悪影響を与えるため、避けるべきです。

営業 「お世話になっております。〇〇の△△ですが、部長の鈴木さんいますか?」

受付 「お世話になっております。ご用件は?」

営業 「打ち合わせの件でご連絡しました。」

受付 「かしこまりました。いつご予定の打ち合わせの件ですか?」

営業 「まだ決まっていないです。」

受付 「そうですか。すでに鈴木とはお話しいただいていますか?」

営業 「いいえ。まだです。」

説明が多すぎる

商品やサービスの説明は、興味を引くために必要ですが、情報量が多すぎると相手に「長い」と感じさせ、内容が良くても聞く気を失わせてしまいます。

説明は、一番伝えたい内容や相手が興味を持ちそうなポイントに絞り、簡潔なスクリプトを作りましょう。

特に、【句読点2つ、文末に質問やヒアリングを配置】することで、スクリプトが作りやすくなります。

また、説明が一方通行にならないよう、会話形式を意識し、顧客への質問や顧客からの質問に対する回答も用意しておくと、よりスムーズな説明が可能になります。

営業A 「弊社のサービスなのですが、最新のAI技術を利用して適性検査を行なった上で、お客様の希望する人材を採用することができるサービスとなっており、〇〇会社様や△△会社さんなどでも活用いただいておりまして、今ならキャンペーンでAI適性検査を10名まで無料で利用いただけるのですが、デモ画面をご覧いただきながらご説明をしたいので、来週の火曜日の15時などはお時間いかがでしょうか?」

営業B 「弊社、大手の〇〇会社様や△△会社さんなどでも活用いただいている最新のAI技術を利用して適性検査を行い、お客様の希望する人材を採用することができるサービスをご提供しております。 今キャンペーンで無料でご利用いただけるのですが、デモ画面をご覧いただきながら詳しくご説明をさせていただきたいのですが、来週の火曜日の15時などはお時間いかがでしょうか?」

クロージングが相手任せ

テレアポでは相手の顔が見えないため、つい遠慮してしまうことがありますが、営業担当者が主導権を握り、日程を決めるまで話を進めなければアポイントは取れません。

クロージングは相手任せにせず、自分から積極的に行うことで、顧客も話を聞く姿勢になり、成功率が高まります。

営業A 「〜のご紹介をさせていただきたいのですが、いかがでしょうか?」 「〜の詳しいご説明をさせていただきたいのですが、お時間のご都合いかがでしょうか?」

営業B 「〜のご紹介をさせていただきたいのですが、明日の15時ごろはお手隙ですか?」 「〜の詳しいご説明をさせていただきたいのですが、来週の木曜日か金曜日の午後はご都合いかがですか?」

まとめ

テレアポのトークスクリプトは、効果的な営業活動の基礎です。

優れたスクリプトを作成するためには、自社の強みや特徴、キャンペーンなどの武器を把握し、顧客のニーズに的確にアプローチすることが重要です。

架電先やサービスに合わせたスクリプトを用意し、事前の準備と適切なプロセスを踏むことで、アポイント取得率を大幅に向上させることができます。

ぜひ紹介したテンプレートを活用し、次のテレアポにお役立てください。

スクリプト作成や顧客へのアプローチにお悩みの方は、ぜひ弊社にご相談ください。

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